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テーブルゲームのある風景「アークノヴァ」

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今日のテーブルゲームのある風景は「アークノヴァ」です。

日本語版はテンデイズゲームズさんから販売されており、発売とほぼ同時に売り切れになった人気作品です。

ゲームのテーマとしてはかなり大掛かりな自然動物公園をプレイヤーはつくってゆく事になります。

世界中の地域と提携をむすんだり、大学との協力体制をつくったりしつつ、動物を敷地内に放すために大型の囲い地をつくり、それも山や水地など動物がそこで生活する上での環境整備にも気を配る必要があります。

後援者をつのって各動物の生態や健康管理などを推し進めたり、新しい動物誘致の交渉や収入の改善なども考慮、さらに敷地内に売店や展示場などを設置する事で日々の収入についても気を配ってゆくことになります。

これらのテーマをボードゲームに落とし込んでいるわけですが、基本的には自然動物公園に動物を放す為のエリアを構築する為の個人ボードによるパズル要素と、放す動物や講演者についてはカードになっているのでそれらをプレイする為のコストを用意しつつプレイして、それらカードのプレイによってより多くのカードのプレイコストを満たしやすくなるというカードアイコンコレクションの要素を掛け合わせたシステムになります。

これらの要素を5つのアクションに整理してあり、プレイヤーは自分の手番になる度に5つのアクションの中から1つを選択する事で無理なくゲームを展開してゆく事が出来るようになっています。

5つのアクションは「カードのドロー」「個人ボードに配置するタイルの購入と配置」「動物カードのプレイ」「後援者カードのプレイと少量の資金確保」「割引やアイコンコレクション、得点差ボート」に分かれていて、プレイする上でそれほど混乱する事がないようになっています。

得点を獲得する為の主力手段としては動物カードのプレイで、これをせずに勝利する事は至難の業というかゲームの本質なので無視するのはナンセンスでしょう(笑)。

動物カードのプレイの為にはコストとして個人ボードとして渡されるシート上のマス目に必要なマス目数のタイルがすでに配置してある事と資金の支払いです。

それ以外にカード毎にアイコンが用意されていて、特定のアイコン付きカードをすでにプレイしていないとプレイ出来ないという制限をつける事でカードのプレイ順というボトルネックと、アイコンコレクションというプレイヤーの達成感をくすぐる要素をしっかり用意しています。

そしてコストとして求められる必要なマス目数のタイルを個人ボードに設置するアクションとして「個人ボードに設置するタイルの購入と配置」があります。

これにも資金は必要となり、タイル設置と動物カードのプレイという形で二重の資金が要求されて、これによって資金確保が必要となります。

資金確保は獲得している勝利点と密接に連携していて、動物カードをプレイする度にメインボードで得点を管理して伸ばしていくのですが、得点が増える事によって収入額も増える事になります。

この得点値によって得られる収入についてはゲーム中随時発生する小決算時に獲得出来ます。

つまり基本的に適時小決算しなけば動物カードのプレイもマス目タイルの設置も出来ない為、おのずとゲーム終了までには必要回数の小決算をしなければならないシステムになっているわけです。

この小決算は「カードをドロー」のコストという形で管理されます。

プレイ人数によって変化するのですが、カードを補充するアクションを選択する度に共通の時間ポイントが加算されて、特定のポイントになると小決算が発生して資金を得られる事になります。

さらにこの共通の時間ポイントについては「ポイントを上げた分だけ資金を得る」というアクションによっても強引に小決算へと持ち込む事が選べるようになっています。

ゲームの中のエンチャント効果としては「後援者カードのプレイ」によってなされていて、この後援者カードは同時にゲーム終了マーカーの前進をかねていて、このゲーム終了マーカーはゲーム終了時のマイナスポイントの減少にも大きく寄与しています。

アークノヴァではゲーム終了の笛は、いずれかのプレイヤーの得点ポイントとこのゲーム終了マーカーが交差したなら鳴るシステムになっています。

 この交差するシステムは「ガンジスの藩王」というボードゲームで個人的には印象深くて、交差した差値が得点となります。 

 つまり絶対値による点数ではなく、相対値による得点となるわけです。

 ゲーム終了時に、自分のゲーム終了マーカーと得点マーカーが交差していない場合には得点がマイナスされるシステムになっているので、ゲーム終了マーカーを前進させつつ得点ポイントも前進させて、ゲームが終了した段階でその2つが交差した差がプラスの値となる為、ゲームが終了した段階でゲーム終了マーカーをさらに前進させる効果のカードを事前にプレイしておく事で、最終的な得点を一気に増やす(場合によってはマイナスからプラスへ)事ができ、そうしたゲーム終了時にゲーム終了ポイントを増やすカードは「後援者カード」であるので、そこに注力したプレイをすると一気に大ドン返しという奇襲攻撃も成立しうると思います。

 そして最後に動物カードの資金を割引させたり、特定のボーナスを得たり、ゲーム終了マーカーを前進させたりといった専用ボードとワーカーを組み合わせた特殊アクションが用意されています。


アクションについては5枚のカードによって管理されていて、横一列にならべたアクションカードのいずれかをプレイすると左端に移動させて他を右にズラすシステム(シヴィライゼーションでのシステムをご存知の方はそれです(笑))で、左端のカードスロットから右へむけてパワー値が1~5まで設定されているので、それによってカード効果が強化されます。

また、アクションカードそのものを裏返す事によってより効果を拡大する要素や、特殊アクションの為のワーカーを増やす要素などもあります。

これだけごった煮のような(笑)システムでありながらアクションカードのシステムのおかけでかなりすっきりとしたプレイ感になっているのは感心する事請け合いです。

方向性もかなりはっきりしているので、ボードゲーム初心者に勧める事はしませんが、少しプレイしている方ならば十分楽しめると思います。

欠点としてはルールを説明する時間の長さだと思います。

アクションカードによってまとめられているとはいえ、各1枚のアクションカードによって処理する内容は細かい処理や例外処理、さらに強化によって選択出来る範囲の変化などがあるため、どうしても40分以上の時間が必要になってくると思います。

ゲーム自体のプレイ時間も2時間半くらいはかかるので、初回は説明込みで3時間オーバーは確実に見積もる必要があると思います。

そうした部分が苦手でないなら、ゲーム中にもだもだする要素もすくなく、また他のプレイヤーとのからみもかなり薄い仕様になっている為、素直に直線距離を全プレイヤーが突っ走っていく事になり、達成感もかなり高いのではないかと思います(笑)。

魔王の森でもご用意していますので、そうした眺めのゲームかつカード大量の要素有が好きな方は是非プレイして下さい。

きっと気に入っていただけると思います。


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料金は3時間500円で、以後1時間毎に+100円(ただし800円上限で、それ以上はかかりません)で店内にある約1000タイトル以上のボードゲームをどれでも好きなだけ遊んで頂けます(たまに質問されるのですが、それ以外の追加料金等は一切ありません。より多くの方がボードゲームに親しんで頂けるように価格を安く設定させて頂いております)。

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