今日のテーブルゲームのある風景は「クィーンドミノ」です。
もともと「キングドミノ」というドミノタイル(正方形二つがつながった長方のタイルの呼び方の1つです)を利用したパズル系のゲームがあるのですが、その「キングドミノ」の発展形として発売されたのがこの「クィーンドミノ」です。
ちなみに去年日本語版が発売されたのですが、原点回帰的なシステムでの「キングドミノ・オリジン」も発売されていて、どれも独立したゲームですがその基本システムは同じものが使用されているのでシリーズと呼んで良いと思います。
今回の「クィーンドミノ」では「キングドミノ」のシステムに追加要素として改造タイルの購入とそれに伴う収入という概念の二つが追加されたものになっています。
もともと「キングドミノ」はドミノタイルを毎手番場から獲得してきて、辺を合わせる形でつなぎあわせつつ、5マス×5マスの範囲内にすべて収める。
さらに5つある地形を縦横隣接でより多くつなげつつ、得点計算出来るようにする王冠マーク付きの地形を出来るだけ獲得するようにするというゲームで、20~30分で終わる比較的短時間で遊べるゲームである事と、ルールの量もすくなく、説明にほとんど時間がとられないという2点が大きな魅力で、それでいながらパズル要素と場からドミノタイルを獲得してくる時の他のプレイヤーとの駆け引きが絶妙にかみあっていて達成感も高いという非常に魅力的なゲームです。
そこに購入と改良という要素を加える事で確実にゲームは面白くなっているのですが、逆に言えば「手軽さ」が失われてしまっている感は強く、誰にでも進められる「キングドミノ」に対して、「キングドミノ」では物足りないな、と思う方にオススメするタイプの「クィーンドミノ」という色分けになっていると思います。
ドミノタイルを配置するだけでなく、騎士駒と塔駒が追加されていて、騎士駒を配置したドミノタイルの地形のマスに配置したなら、その地形と縦横でつながっている同一の地形のマス目数だけコインが獲得出来ます。
こうして獲得したコインで改良タイルを購入するのですが、改良タイルは「建築予定地」という土地タイプの上にのみ追加出来るので、この建築予定地の地形マスになっているドミノタイルを獲得しないと改良タイルは購入できないのです。
さらに改良タイルによってのみ追加の騎士駒が獲得でき、さらに塔駒は一部の改良タイルを購入すると即座に獲得出来るのですが、他のどのプレイヤーよりも多くの塔駒を配置しているプレイヤーは女王駒を獲得出来、ゲーム中改良タイルを購入する為のコインが1コイン値引きしてくれる上、ゲーム終了時の得点もぐっと引き上げてくれます。
具体的には「キングドミノ」でも「クィーンドミノ」でも、ゲーム終了時には自分の場のタイルの縦横でつながっている同じ地形のマス目の数にその地形の中に示されている王冠の数をかけたものが得点となるのです。
つまり、森という地形を縦横で6枚つなげたとして、その森マスの中に王冠が記されているマスが2つあるなら6×2で12点となります。
逆に言えばどれだけ森マスを縦横でつなげたとしても、その森マスの中に王冠マークが1つもないなら0点となってしまうわけです(掛け算をしているので、どんな大きなマス目数でも0を掛けたら0になるわけです)。
この計算を5つ地形毎に行うわけですが、女王駒をゲーム終了時にキープ出来ていたプレイヤーは好きな地形の倍率を1つ上げる事が出来ます。
先ほどの例ならば森マスには王冠マークが2つだったのに3つあると宣言出来る為、6×3で18点、一気に6点も得点がアップするわけです。
自分がゲーム終了時に一番多くつなげる事に成功した地形マスを宣言すれば良いので、非常に効率のよい得点源になりえるといえると思います。
非常に面白いゲームになっていて、プレイしがいもありますしゲーム中どのプレイヤーが勝っているのかわかりにくくスリリングな展開を楽しめるのですが、「キングドミノ」の感覚でプレイすると「複雑すぎる」という感想になるかもしれないゲームです。
違うタイトルで「キングドミノ」の続編だと思われなければもっともっと評価されたゲームではないかな、と思うと非常にもったいないゲームだと思います。
とても面白いゲームなので、是非フラットな気持ちでプレイしてほしいですし、「キングドミノ」をプレイした事の中方はむしろこちらを是非先にプレイしてみてほしいと思うくらいです。
難しいと思ったら「キングドミノ」にするとバランスがとれそうなんです。
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