今日のテーブルゲームのある風景は「バリ」です。
プレイヤーはバリでの信心深い村のリーダーとなって、バリの神々に供物をささげるとともに、ごく自然のなりゆきとしてその恩恵をしっかりと得るという実利主義にも目を向けるというなかなか考え深い(笑)立場を上手にプレイする事がテーマ(かなり個人的意見が入っていますが(笑))となっています。
ゲームとしては、4つの供物である米、トウガラシ、ピーナッツ、バナナのそれぞれのカードの山が用意されます。
つづいて4つの供物の各農家、神官、社、石細工師の種類がはいっているメインとなる山札を良く切って、4枚づつ4列にならべます。
その後各プレイヤーには所定の初期手札のセットが配られて、各セットには3種類の供物の農家カード1枚づつと石細工師カード1枚の合計4枚のセットとなっています。
そのうち石細工師だけは自分の前に出し、のこりの農家3枚を手札として、さらに石材マーカー3個以上(手番順によって違います)を持ってゲーム開始です。
ゲーム中は手番がきたなら、通貨の代理となる石材マーカーを所定の個数支払って供物カードの4種類のうち1つを1枚だけ購入して確保しておく事が出来ます。
ちなみに供物カードは手札とは明確に分けておいて、獲得したなら裏向きに手元に置いておきます。
その後、メインアクションとして手札から必ずカードを1枚自分の前に出さなくてはなりません。
4種類の農家、神官、社、石細工師のいずれかの種類となるのですが、社以外は全て無料で1枚だけ自分の場に出す事が出来ます。
そして、農家だけは同じ種類の供物の農家である事を条件に石材を払って最大3枚まで場に出す事が出来、社は石材を7つ払うならプレイする事が出来ます(ところでバリでは石材っぽいものが通貨になるのでしょうか?)。
プレイした後で、4列で並んでいるカードの各列の一番下側のカードから順に手札が3枚になるまで補充します(基本的には1枚補充となるでしょうが、農家カードを複数枚だした時のみ2枚以上補充となります)。
この補充が大事で、補充したカード列の一番下側になったカードがどの種類かによってそのラウンドの収入が変化します。
農家だった場合、各プレイヤーは自分の場に出してある農家の種類だけ各1枚づつその種類の供物カードを獲得出来ます。
石細工師だった場合は各プレイヤーは自分の場にだしてある石細工師のカード枚数だけ石材トークンを獲得します。
神官だった場合は各プレイヤーは自分の場にだしてある神官カードの枚数分だけ得点を獲得します。
というように、新しく最後尾になったカードの種類によって「全プレイヤーが」何らかの収入をえる機会を得る事になります(実際に得られる量はプレイしてあるカードの種類や枚数によるわけです)。
ここまで終わったなら次のプレイヤーの番となります。
さて、手番でのメインアクションであるカードのプレイですが、基本的には自分の場を強化していく事がメインなのですが、「社」カードだけは特殊で、これがプレイされたなら、中央の祭壇(なかなか良く出来た祭壇がゲームに付属されています)に手番プレイヤーの左のプレイヤーから順番に供物カードを1枚表向きにして配置して捧げなければなりません。
手番プレイヤーは供物カードの山札のうち好きなものから1枚と、自分の供物カードから「裏向き」に1枚供物に捧げます。
ゲームの終了時にこの供物として捧げられたカードの枚数を数えて、もっとも枚数の多かった順に供物カードの種類の順位を決めて、1位は3点、2位は2点、3位は1点、最下位は0点として、手元の集めた供物カードの点数が決まるのです。
つまり供物に何が捧げられているかという事を考慮にいれた株ゲーム(マネーゲーム)がこの「バリ」の本質であるわけで、プレイヤーは実利をとりにいっている訳です(笑)。
一見複雑に見えなくはないですが、実際にはかなり素直な株ゲームという事が出来て、そうしたゲームをプレイした事がない方がプレイするのに非常に適していますし、シンプルであるがゆえに駆け引きがとても面白いです。
さらに直接得点を得る「神官」や、事実上相場のコントロールを担う「社」カードのプレイなど、意外にやれる事が多くて慣れているプレイヤーでも色々とチャレンジのしがいのあるゲームになっています。
非常にお勧めのゲームですので、是非魔王の森でプレイしてみて下さい。
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