今日のテーブルゲームのある風景は「京都謀影Shadows in Kyoto」です。
海外ゲームではあるのですが、パッケージイラストが欧米系ではなく、どことなく日本の漫画的なタッチなのが印象に残りますが、実はこのゲームは台湾のメーカーさんのゲームです。
ボードゲームといえば欧米系といった向きがあるのですが、昨今アジア圏でも徐々に注目を集めるゲームが発表されてきていて、今後についての盛り上がりを楽しみにしたい気持ちになります。
このゲームは京都の花見小町において、政府側と旧幕府側との隠密達が密書をいかに届けるか、またはそれを奪い取るかといった戦いをテーマにしている2人専用のゲームとなっています。
ゲームのシステムは「ガイスター」という昔からあるゲームをご存じでしたらそれにきわめて近いシステムになっていて、各プレイヤーは自分の駒を所定の初期配置マスに配置するのですが、それらは「3、3、2、2、1、0」の数字が描かれており、3と2については「真」の赤字が数字と一緒に描かれているものが1つづつあります。
これらの数字の面を自分の方に向けて、対戦相手には見えないようにします。
さらに盤面には色分けされたマス目が描かれていて、両プレイヤーは自分だけの山札をもっていて、そこからカードを引いて手札とします。
カードには色がついていて、プレイヤーは自分の手番になったなら、手札からカードをプレイして、そのカードの色と同じ色のマスに自分の駒を進める事が出来ます。
この駒の移動についても、全ての駒は前方と左右斜め前のいずれかに1マスのみという制限がかかっているので、たとえそのマスの色のカードをプレイしても、横や後ろには移動出来ません。
ですので基本的には両プレイヤーとも駒は前進しなければならず、ゲームの収束性をたかめていると言えます。
そして、相手の駒いるマスに自分の駒が侵入したなら、相手の駒の裏側の数字を見る事が出来ます。
そして、その数字が侵入した自分の駒の数字以下であるなら捕獲して、自分の手元に置かなければなりません。
もしも自分の方の数字がより小さかったなら、もとのマスに戻らなければなりません(この時自分の駒の数字は明かす必要はありません。相手はその駒の数値よりも小さい値の数字という情報だけが分かるのです)。
互いに自分の手番にカードを1枚だし、駒をルールに従って1マス移動させるを繰り返えしてゆきます。
ゲームの勝敗は、相手の「真」の文字付きの駒2つを獲得すれば勝利。
相手の「真」の文字がついていない駒を3つ獲得してしまったら敗北。
自分の「真」の文字付きの駒が相手側エンドゾーンのマスに到着して手番を終えたなら勝利。
以上3つのうちいずれかが達成された段階で勝敗が決定されます。
一応特殊な勝負のつきかたとして、めったにないのですが、プレイヤーが自分の手番になった時に駒を動かせない(適当なカードがない、または手札そのものがないなど)場合は、その段階で敗北が決定します。
相手の駒のいるマスに入った時に数字をくらべて勝負する要素や移動の制限などによって、たしかに最初の印象は「ガイスター」というゲームに似ていると思ってしまうのですが、確実に別のゲームとして見事につくられています。
そしてさらに特殊なカードがあり、色つきのカードではなく、後ろに移動出来るものや、相手を後ろに下げるものなどが、カードの裏面で区別できるようになった状態で用意されており、その特殊カードをいつ使用するのか、相手に残っているカードを考慮した上で戦略をめぐらす事になり、シンプルなルールでありながら一工夫も二工夫も出来るようになっています。
プレイ時間もさほどかからず、様々な戦術をためせるゲームとなっていますので、是非プレイしてほしい2人専用のゲームです。
思わず夢中になってしまう魅力がありますし、ギャラリーとして対戦をみていても十分楽しめるのは素晴らしいと思います。
惜しいのは、コンパクトにしようとした結果、ボード、駒ともに小さいサイズになってしまっていて、これは私の個人的な感想になってしまうのですが、こうした将棋・チェス形態の対戦ゲームはある程度ゲームボードを大きく(せめてA4サイズより一回り大きいくらい)してくれた方がプレイしがいもありますし、見栄えもよくなって、プレイし甲斐も出て、それは結果としてプレイの満足度もあがる事からより強い「楽しいゲームだ」という気持ちになるように感じます。
「京都謀影」ではゲームボードも独特の雰囲気で素敵な絵がかいてあるので、よけいにもっと大きいサイズであればと思ってしまう部分が惜しかったと感じました。
価格が二倍になって大きいサイズがあったならば、そちらを購入してしまうと思います。
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