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ウォーハンマーのペイントなんて怖くない(笑)

 ウォーハンマーをプレイする上において、それがウォーハンマー40000であろうと、エイジ・オブ・シグマーであろうと避けては通れないのが、モデリングです。

 少し前と違い、最近はありがたい事にプラモデルによるユニットがほとんどですし、一般的な接着剤で容易に作成が出来ますし、やはり持ち運びに便利で、プレイする上でも非常に楽です。

 ウォーハンマーはそのゲームの特性上、どうしてもある程度の量のユニットをゲームをする場所まで持ち運ばなくてはならないのですが、それがよりコンパクトにまとめられ、重さも軽いとなれば、これはあまりにありがたい話ですし、若いプレイヤーさんの負担もぐっと軽減されます。
 迫力あるサイズと規模で遊べるものでありながら、運搬時に負担が出来るかぎり軽くなるようになってきている今のウォーハンマーは、個人的には非常に歓迎しています。

 さて、こうして「ミニチュアモデルの作成」という点においては比較的ハードルは低いものであると思うのですが、ウォーハンマーに興味をもって頂けた方が特に非常に高いハードルだと感じるとご相談をうける、またはそこを強要されるらしいのでやらないというのが「ペイント」についてです。

 美しく塗りこまれた数々のユニットがズラリとならぶ姿は、壮観と言うにふさわしいものですが、同時に初心者にとっては「こんな綺麗になんてつくれないよ」という敬遠につながってしまいます。
 最近ではネット上で本当に美しくペイントされた「作品」を多数みる事が出来ます。
 それらはとても素晴らしいものですが、そうした「作品」を作成する必要はなく、もっと自由に、もっと気楽に作成すればよいだけで、そうした美しいモデルをつくりペイントする事はミニチュアゲームを楽しむ一要素にすぎない程度に思ってまったく問題ないはずです。
 あんなに綺麗にペイントしなくてはいけないし、そうでないと文句いわれたり恥ずかしいおもいをするのでしょう?と寂しそうにいわれた事が何度もありますし、長く続けていたり、ましてやショップにいるならそうした相談をうけたことがないなんて事はないはずです(ないのなら、それを言い出せない人になってないかちょっと振り返ってほしいです)。

 でも、恐れる必要はありません。
 特に「魔王の森」に遊びに来てみようかと思った方は特に、まったく気にする必要はないと言わせて下さい。

 たしかに様々なサイトさんで紹介されている写真では、これを本当にゲームに使って良いのだろうかとおそれおおくなってしまうものばかりです。
 もちろん、あのように華麗に塗ってゲームをプレイされている方々がいるのは事実ですし、それらのユニットを見るのは非常に楽しいです。

 でも、自分のユニットをあそこまでにする必要はないんです。

 まずは恐れず、1色で良いので塗ってみてください。

 スペースマリーンであれば青1色でいいですし、それがブラッドエンジェルなら赤1色でいいです。
 難しい技術やらなんやらを考えず、ベタ塗りでユニット全部を塗ってしまって大丈夫です。
 カラー1色をただ全体に塗るだけです、これなら何も難しい事はないですし、びびる必要はありません。
 誰が塗ろうが、全体に塗るだけなら同じようなものにしかなりません(笑)。

 とにかくだまされたと思って1グループで良いので塗ってみて下さい。
 ここで大切なのは1体ではなく、1グループを塗って下さい。

 そしてそれらを戦場に登場させると、自分で想像していたよりもはるかに戦場のイメージが変わると思います。
 全体をみた時に、1色で良いから塗ってあるユニット達が並んでいると、なかなかに格好が良く、華々しいのです。
 実際、どんなに素晴らしい技術でペイントしてあっても、ゲーム中は1つの駒としてユニットは使用されるので、その細部まで塗りこまれた部分というのは、案外目立たないものだったりします。
 1体を精魂込めてぬるのも良いのですが、最初の頃はその労力で、10体を1色でベタ塗りしてみた方が、プレイしていて見栄えがして、楽しくなってくると思います。

 また、1体にこだわっていてはゲームも出来ません。
 決して安くない商品でして、それをべた塗り1色で塗ってしまって、あとから後悔したくない気持ちは痛いほど分かるつもりです。
 でも、最初から華麗にペイント出来る人なんていませんし、何よりもそうして1体に無駄にこだわって結局ペイントできず、さらにはペイント出来てないからゲーム出来ないなどといってせっかく購入した安くないはずの商品を部屋のどこかにほったらかしにしてしまう方がはるかにもったいないじゃないですか。
 「納得のいくペイントが出来ないからまだプレイ出来ないです」なんてセリフを最初から言っている人でその後楽しくプレイ出来た人なんていないくらいです。
 もちろん、ペイントそのものを楽しんでゲームはさほど興味ないという楽しみ方もありますから、その場合には1体にこだわっていく道もありますが、ゲームを仲間と楽しむのであればそれこ二の次で十分なのです。
 そうした仲間と楽しむならば、ミニチュアゲームなのですからゲームしてなんぼでしょう。
 もちろん楽しみ方は人それぞれなのでゲームを全くしない楽しみ方も尊重しますが、それを正しい楽しみ方とするのは少し違うはずです。
 せっかくゲームにも興味をもって購入したミニチュアゲームのモデルである商品を「こだわり」なんて言葉で飾ったどうでもよい感情論で無駄にするのはあまりにもったいないですし、その先のゲームを楽しんで、自分のミニチュアモデルが戦場を疾駆する雄姿を是非見て楽しんでほしいと願ってやみません。

 そしてその上で、塗ってみるのが楽しくなってきたら、そこで初めて、色々塗り方を試してみたらいいのです。

 しかも、ゲームズワークショップのシタデルカラーを使用している限り(すいません、私は他のメーカーさんのを使用した事がないので、比較論は論じる事が出来ません)、1色でベタ塗りした後、銃をメタル色にしたり、装備品を違う色にしたりするのに、上から塗り重ねても、なんら問題ないのです。
 というか、そもそもそうして塗り重ねないとシタデルカラーはその真価を発揮出来ません。
 ディテールがなくなる事はないですし、変な風に見える事もありません。
 多くの場合ペイントに慣れている方がはじめからきちんと綺麗に塗る場合でも、基本となる1色でユニットのかなりの部分を1回ベタ塗りする事もあり、何も問題ないわけです。

 さらにペイントするにあたってはかなりの「別途予算」がかかるのではないか?
 なんやかんやと道具が必要で、それらを揃えるのにまたお金がかかるのではないか?

 といった不安があるとあると思います。
 でも、それらはまったくの杞憂です。

 とりあえず、私がペイントしている状態の写真を恥ずかしながら公開します。

FxCam_1635985804323

 カラーについてはシタデルカラーのみで、さすがに何年も楽しんでおりますので、その間にかなり色数が増えていますが、最初は6色もあればもう十分かと思います。

 そして、それ以外の道具については本当になにほどの資金もかかっていません。

 筆については100円均一で売っている四本セットのものを使用しているだけですし、筆立てにしているのは100円均一で買ったタッパーにサイズを合わせた段ボールをしきつめているだけのものですし、パレット代わりにつかっているのは段ボールをカットしてテープをまいて、束で買えるA4サイズくらいのペーパーパレットを6つ切りサイズに切っただけのものです。
 となりの白いのは、筆の水気をとるためのキッチンタオルで、これらは一般家庭の台所あるものでしょう(専用にしたかったら、やはり100円均一で売っています)。
 水入れに使用しているのは、某メーカーさんのプリンを食べたあとに綺麗にあらった容器です(笑)。
 いやぁ、これしっかりしていてサイズも丁度良くて凄く便利なんですよ。
 個人的甘いものが大好きなもので(笑)。
 あとは、カラーが沈殿している時があるので、よくかき混ぜて使えるように爪楊枝があるだけです。

 道具といってもこの程度のもので、本当にタダ同然です。
 さらに言えば、シタデルカラーを使っていれば水性ですので、水があれば十分に塗れてしまいますし、匂いについてもポスカなどの匂いよりもさらに匂わないので、恋人や嫁さんがいたり、子供がいたりするご家庭であっても、普通に自分の部屋で手軽にペイントする事が出来ます。

 写真では、たくさんのカラーの瓶が写っていますが、私が提唱する「まずは1色」、を塗るだけなら、シタデルカラーをどれか1色でいいわけですから、本当に簡単なものです。

 ペイントなんて恐れるものではないのです。
 どんどん1色で塗ってしまって、相手と楽しんでプレイ出来れば、なにも問題ありません。

 ウォーハンマーはプレイしてなんぼの「ゲーム」です。
 ゲームは皆で楽しくプレイ出来るかどうかが大切なわけですから、最初からペイントにそれほど労力をつぎ込む必要はありません。
 時間が出来たり、ペイントに興味をもってから本腰いれてカラーを揃えたって遅くはないですし、まったくかまわないのです。

 ペイントなんて怖くありません。

 堂々と1色塗っただけのユニットで、対戦相手とともに「楽しく」プレイ出来たなら、それだけで「また是非遊びに来てよ」などと声がかかるのがウォーハンマーだと思います。

 是非とも、おおいに楽しんでください。